二十四節気は1年を24の節に分け、節気ごとに命名して気候の変化、推移を知り、社会や生活の中で季節感を役立てるものです。

1月16日「賽日(さいにち)」「やぶ入り」「えんま詣り」です。

■1月16日「賽日(さいにち)」「やぶ入り」「えんま詣り」です。■

◇賽日・えんま詣り◇
120112_11.jpg「賽日:さいにち」とは、「藪入り:やぶいり」にあたり、閻魔(えんま)に参詣する日のことです。「閻魔詣り」「十王詣」とも言います。

閻魔王の賽日は「地獄の獄卒も仕事を休み、地獄の釜の蓋もゆるむ日」とされる日。地獄に落ちた亡者達も責苦を逃れ骨休みになるとされました。奉公人の「薮入り」の日にもあたるので、人々が多く閻魔詣でに行きました。この日、寺院では参詣者に閻魔堂を開帳し「十王図」「地獄相変図」を拝観できます。

◇十 王◇
「十王」とは、人が死後に亡者となって行く冥土で、亡者の罪を裁く十人の王の総称。秦広王、初江王、宋帝王、五官王、閻魔王、変成王、泰山王、平等王、都市王、五道転輪王。閻魔はその中の一王です。

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エンマは梵語で「手綱」「制御」「禁止」などの意。閻魔は、人類最初の死者で、その為、大変苦労して天国(極楽)を発見し、そこの王となりました。のちに、そこへ多くの死者がやって来ます。しかし、中には悪い人もいました。そこで冥界に来た死者を裁き、悪い人を地獄へ収容するようになったとあります。

◇六 道◇
人の死後、初七日から七日ごとに上の最初の王から順に裁かれ、三十五日目には、最も重要な「六道」(=地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)の何処に生まれ変わるかを閻魔王が決定します。

◇やぶ入り◇
「薮入り:やぶいり」とは、正月(15日の小正月を済ませた後)と、7月16日の年2回、奉公人が休暇をもらって実家に帰ることをいいます。

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昔は、農家の息子達は口減らしも兼ねて、また商売の修行のために奉公に出ました。家内の工業としては、くず繭の糸紡ぎぐらいで、勤め人になるのは官員になるぐらいでしたので、小学校卒業や高等小学校卒で丁稚(でっち)に出たものです。

正月元日には奉公人も新年を祝いますが、2日から初荷や初売りなどで仕事をする慣わしであるため、奉公人は休みがありません。
15日の小正月を済ますと、少々の給金や小遣いを貰い、真新しい着物を身に着けて、主人からの土産を持って実家に帰ります。

両親は、普段の奉公先の苦労を労い、出来るだけのご馳走を作り、休養を取らせます。
兄弟姉妹が多い家では「薮入り」に家族が集まって、男も女も子供に帰ったものです。
現代で言う実家に帰るでしょうか。奉公人だけでなく、嫁に出た娘が夫とともに里帰りし、畑仕事の手伝いをするところもあります。

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薮入りの語義については定説はありません。
「藪」というのは「草深い」の意で、都会から草深い村落に帰る意味とか。
ひとりぼっちで行き所のない奉公人や、里の遠いところのものが「藪林:そうりん」に入って遊んだのが始まりなどとも伝わります。
帰るあてのない者は、藪に入っているほか無かったのかもしれません。

正月と盆の16日は、山の神があたりを歩くので、それに会わぬよう、山仕事も休んで家に籠もっているもの、とされているところもあります。

◇◇◇◇編集後記◇◇◇◇
平成の現代では丁稚・奉公の習慣がありません。
丁稚・奉公などは死語といっていいでしょう。いつの時代でも恵まれた職場とよい同僚・上司に出会うことが大切ですね。
時代は変わっても職場の雰囲気や仕事に対する情熱は、次の世代にしっかりと伝えて行きたいものです。
思いのほか冷え込む冬です。
もうすぐ二十四節気の大寒です。大寒を過ぎたころから、寒さも峠を越します。
読者の皆様、時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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八木雲水プロフィール
セントラル総合研究所・八木宏之
八木雲水
開運占卦気学祐気方位鑑定

「淮南子」(紀元前170年ごろ編纂)を信奉、陰陽家五行説、古神道、納音、暦を観ながら時の政権の為政者、経営者、リーダーの悩みや向かうべき方向を示唆している。 平成6年、畿内にて陰陽道、道教、妙見信仰を教学、「空」の存在を認識し先人の英知を得る。為政者、経営者へ経世在民を指導、信条の「ともに歩む」を基本に、激変する社会環境でこれからの進むべき道しるべを標榜している。

平成21年首相直轄諮問会議「経済政策諮問会議」メンバー、政策立案にも携わり「中小企業金融円滑化法」立案にコメントする。経済書籍、小説など著書15冊以上を出版、42歳で透析患者、55歳で腎臓移手術以来リハビリの成果で健康的な生活が出来るまでに回復した。 令和2年武漢肺炎(新型コロナウイルス)の慢性既往症ある知人が家族にも看取られないまま悲惨な最期を迎えたと知り、一刻も早いコロナ禍の終焉を願っている。

≪宗旨、所属≫臨済宗雲水、町田宗鳳禅師に師事、天河弁財天社たたら講構成員、祐気採りの会斎主

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