二十四節気は1年を24の節に分け、節気ごとに命名して気候の変化、推移を知り、社会や生活の中で季節感を役立てるものです。

2月20日、日本三大奇祭「岡山、西大寺 会陽裸祭」です。

■2月20日「岡山、西大寺 会陽裸祭」です。■

200221_24.jpg高野山真言宗別格本山「西大寺:さいだいじ」は通称、観音院で本尊は「千手観世音菩薩」。山号は金陵山、観音院と普門坊円満院が現存します。普門坊円満院は真言律宗の寺院で、本尊は「虚空蔵菩薩」。通称は普門院
中国観音霊場第1番札所として知られます。

今から約千二百年昔、天平勝宝3年(751)周防の国(山口県)玖珂庄に住む藤原皆足(ふじわらのみなたる)姫が、観音菩薩の妙縁を感じて金岡の郷に「千手観音」を安置したのが始まりです。

その後、宝亀8年(777)「安隆上人:あんりゅうしょうにん」が、大和の長谷寺で修行三昧の時「備前金岡庄の観音堂を修築せよ」との夢告から西国に下向し、海路を金岡の庄に向かう途中、児島の槌戸ノ浦に差し掛かったとき、犀角(さいかく=サイの角)を持った「仙人」(龍神)が現れ「この角を持って観音大師影向の聖地に御堂を移し給え」と霊告されました。
 
120210_25.jpg多々の奇縁に上人は「犀角を鎮めた聖地」に堂宇を建立、法地開山されたのが起源。このとき、寺号を「犀戴寺:さいだいじ」と称しましたが、後年、後鳥羽上皇の祈願文から「西大寺」と改称しました。

「西大寺会陽裸祭り」は、毎年2月第3土曜日の夜、西大寺観音院の境内で行われます。真夜中に御福窓から住職によって投下される2本の「宝木:しんぎ」をめぐり、数千の裸の群れが争奪戦を繰り広げます。

「西大寺会陽:えよう」「裸祭り」のことです。岩手県黒石寺の「黒石裸祭」(蘇民祭)、大阪市四天王寺「どやどや」と並び日本三大奇祭の一つとして有名です。

西大寺創設の時に、奈良東大寺の良弁僧正の弟子実忠上人「修正会:しゅしょうえ」を伝えました。正月に修する法会(新年の大祈祷)は、14日の間、10数人の僧侶が斉戒沐浴して、祭壇に「牛玉:ごおう」を供え、観世音菩薩の秘法を修し、国家安穏、五穀豊穣、萬民繁栄の祈祷を行います。
「牛玉:ごおう」、杉原や日笠という「丈夫な紙」に、右から左へ「牛玉・西大寺・宝印」と順に並べて刷ったもの。14日間の祈祷を経て満願になると、今年一年の五福「寿・富・康寧・好徳・終年」を授ける意味で、牛玉を信徒の年長者や講頭に授けました。
 
牛玉とは、仏教世界の「宝珠:ほうじゅ」を意味し、世の中の万物を生みだす物とされます。牛玉の語源や字体には諸説あるものの、一般には牛の胆のう中に生じた結石を牛黄(ごおう)と呼び、これを溶いて墨書するところから牛王(ごおう)といいいます。

「牛玉西大寺寶印」と書かれたお札を授かった人は、農家は豊作となり、厄年の人は厄を免れることが出来たというので、年々希望者が増え、やむなく参詣者の頭上に投与したので奪い合いになったのだとか。奪い合ってちぎれてしまう為、室町時代の永正7年、時の住職・忠阿上人が牛玉の紙を「宝木:しんぎ」に替えました。

120209_13.jpg境内に集った裸群は、宝木の争奪戦前に必ず冷水に入り身体を清め、斉戒沐浴して福が授かるように祈願します。激しい争奪戦は「渦」と言われ、本堂から境内へ数組に分かれて揉み合います。
宝木は取主により会陽奉賛会へ仮納めの後、寺より検分に行きあらためられ、祝主へ納められます。宝木の取主は「福男」と呼ばれます。

金陵山西大寺(観音院)
◇JR赤穂線「西大寺駅」徒歩10分
◇両備バス「西大寺バスセンター」徒歩10分
◇岡山ブルーライン「西大寺IC」より
◇西大寺公式HP:http://www.saidaiji.jp/
◇会陽裸祭奉賛会:http://www.optic.or.jp/saidaijicci/eyo.htm

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
※西大寺会陽裸祭りは日本三大奇祭の一つです。/
西大寺会陽「はだか祭り」(岡山)、黒石寺蘇民祭(岩手)、 四天王寺「どやどや」(大阪)

競い争って宝木を確保する神事は迫力があり、見物している観客も争奪戦に参加しているような感覚になります。競っていても最後には福で終わる神事で、豊作・厄落し・招福を祈念して終わります。
岡山の会陽裸祭りが斎行されるとはいても、まだまだ寒い日が続きます。
春への季節の変わり目です。読者の皆様、体調を崩さないようご注意下さい。
時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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八木雲水プロフィール
セントラル総合研究所・八木宏之
八木雲水
開運占卦気学祐気方位鑑定

「淮南子」(紀元前170年ごろ編纂)を信奉、陰陽家五行説、古神道、納音、暦を観ながら時の政権の為政者、経営者、リーダーの悩みや向かうべき方向を示唆している。 平成6年、畿内にて陰陽道、道教、妙見信仰を教学、「空」の存在を認識し先人の英知を得る。為政者、経営者へ経世在民を指導、信条の「ともに歩む」を基本に、激変する社会環境でこれからの進むべき道しるべを標榜している。

平成21年首相直轄諮問会議「経済政策諮問会議」メンバー、政策立案にも携わり「中小企業金融円滑化法」立案にコメントする。経済書籍、小説など著書15冊以上を出版、42歳で透析患者、55歳で腎臓移手術以来リハビリの成果で健康的な生活が出来るまでに回復した。 令和2年武漢肺炎(新型コロナウイルス)の慢性既往症ある知人が家族にも看取られないまま悲惨な最期を迎えたと知り、一刻も早いコロナ禍の終焉を願っている。

≪宗旨、所属≫臨済宗雲水、町田宗鳳禅師に師事、天河弁財天社たたら講構成員、祐気採りの会斎主

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